-
2023.08.31
子どもの歯並び~上顎を拡げる①~
前回は、狭い上顎は拡げて口呼吸を改善しましょうというお話をしました。
今回は実際にどのようにして上顎を拡げるのかをお話します。
上顎は上顎骨と呼ばれる骨で構成されています。この上顎骨は左右別々の骨が中央で結合しています。この結合部分は骨を作る細胞が活発で横に拡げる力をかけると更に骨を作る働きが活発になります。
この骨を作る働きを利用して上顎を拡げていくのです。
方法としては歯根がしっかりしている奥歯に装置をひっかけて、装置中央にあるネジを回すことで上顎を横に拡げる力が発揮されます。
この装置を拡大装置と呼びます。拡大装置には取り外し式、固定式の2種類があります。
拡大装置は上下それぞれにありますが、まずは上顎から使用していきます。上顎はおよそ2~4か月程度かけて拡げていきます。
この装置による痛みは、我慢できる程度のものでこれまで使えなかったお子様はいません。
歯並びは歯をきれいに並べて終わりではなく、原因である機能的な部分を改善することがとても重要なのです。
-
2023.08.30
子どもの歯並び~口呼吸について②~
前回は、口呼吸の引き起こす様々な影響についてお話をしました。
今回は口呼吸に対する歯科的なアプローチについてです。
口呼吸をしている子の特徴として、上顎(口蓋)が深く、鼻腔の体積が狭くなっているということをお話ししました。
上顎が深い子は、上顎の横幅、特に前から3番目の左右乳犬歯間が狭くなっていることが多いのが特徴です。
この左右の乳犬歯間の幅が狭いと、前歯が4本並ぶスペースが不足して生えかわりの時期、つまり永久歯萌出に伴いガタガタが出てくることがあります。
また、上顎の成長発育が少ないと、下顎にも影響がでます。具体的には、下顎も成長がが不十分となり下顎前歯もガタガタになります。下顎前歯の方が先に生えかわりが起こるので、その時に歯並びを意識し始める方多いですが、実は口呼吸やいびきなど前歯のガタガタのサインは、早くに出てきます。
ではこの口呼吸の対策、何をしたら良いのかというと、鼻呼吸をしやすい機能作り、つまり上顎を拡げて鼻腔の改善を図ることです。
上顎を拡げると、幅にゆとりがでてくるので歯が並びやすくなります。そのようにすることで歯の重なりを解消していくのです。
-
2023.08.26
子どもの歯並び~口呼吸について①~
前回、いびきがある子は口呼吸があり、気道が狭くなっていますという話をしました。
では、口呼吸をしていると、いびき以外にどのようなことが起こるのかというと、
・鼻がよくつまる
・口がポカンとあいていることが多い
・猫背になっている
・食事が遅いまたは異常に早い
・食事中にペチャクチャ音を立てる
・中耳炎になりやすい
・目覚めが悪い
・風邪をよくひく
など影響は様々です。では、どのようなアプローチがあるのか?次回は歯科的観点からの対処法についてお話をします。
-
2023.08.24
子どもの歯並び~いびきについて②~
前回は、いびきと口呼吸の関係、いびきがある子は顎が小さくなるという話をしました。
口呼吸のある子は、上顎の中央(口蓋)が深く、その分鼻腔の体積が小さい傾向にあります。
さらに、鼻腔の左右を隔てる鼻中隔が湾曲してしまい鼻呼吸を難しくしてしまいます。
そのため、口呼吸をせざる得ない状況になってしまうのです。
口呼吸によってお口の中や喉の乾燥を引き起こし、更には扁桃腺の炎症を誘発します。
すると、空気の通り道である気道が狭くなるので、いびきが出るのです。
つまり、いびきは口呼吸をしているという重要なサインなのです!
-
2023.08.23
子どもの歯並び~いびきについて①~
お子様の歯並びについて、何回かにわたりお話ていきます。
タイトルにありますが、初回は「いびき」についてです。
一見、「えっ!?どうして歯並びの話なのにいびきなの?」と思われた方が多いと思います。じつは子どもの成長発育、特にお顔、顎の領域における成長では、いびきの有無が重要な項目の一つになっています。
いびきがある子の特徴は、就寝時に口呼吸をしていることです。そして口呼吸の原因は鼻の中の空気の通り道が狭いことに起因し、その通り道の幅は顎の大きさに関係しています。
つまり、いびきがある子は顎が小さいことが多いのです!
小児矯正
CATEGORYカテゴリー
RECENT POSTS最近の投稿
TAGタグ
ARCHIVE月別アーカイブ
-
2023年 (8)
-
2021年 (3)
-
2020年 (17)
-
2019年 (9)