前回は、口呼吸の引き起こす様々な影響についてお話をしました。

今回は口呼吸に対する歯科的なアプローチについてです。

口呼吸をしている子の特徴として、上顎(口蓋)が深く、鼻腔の体積が狭くなっているということをお話ししました。

上顎が深い子は、上顎の横幅、特に前から3番目の左右乳犬歯間が狭くなっていることが多いのが特徴です。

この左右の乳犬歯間の幅が狭いと、前歯が4本並ぶスペースが不足して生えかわりの時期、つまり永久歯萌出に伴いガタガタが出てくることがあります。

また、上顎の成長発育が少ないと、下顎にも影響がでます。具体的には、下顎も成長がが不十分となり下顎前歯もガタガタになります。下顎前歯の方が先に生えかわりが起こるので、その時に歯並びを意識し始める方多いですが、実は口呼吸やいびきなど前歯のガタガタのサインは、早くに出てきます。

ではこの口呼吸の対策、何をしたら良いのかというと、鼻呼吸をしやすい機能作り、つまり上顎を拡げて鼻腔の改善を図ることです。

上顎を拡げると、幅にゆとりがでてくるので歯が並びやすくなります。そのようにすることで歯の重なりを解消していくのです。