2025.12.23
歯周病治療って歯石除去以外どういうものがあるの?
前回、歯周治療についてお話をした中で歯周外科、再生療法について簡単に紹介しました。歯周再生療法は以前より歯周外科実施時にエムドゲインと呼ばれる薬剤を併用し、失った歯周組織を再生させる方法があり、10年ほど前からはリグロスと呼ばれる保険適用の歯周組織再生のための薬剤も出現しました。
これらの治療は、歯石を除去して、感染源を減らし、付着と呼ばれる治癒を促す以前からの術式に比較し、失った骨や歯根膜組織の細胞そのものの再生を促すという点で非常に画期的な治療法となりました。
そしてここに、最近多くのメディアでも紹介されている新しい歯周病治療、それがブルーラジカルになります。ブルーラジカルは世界初の歯周病治療器で、歯周病の原因である歯周病菌を殺菌することで歯周病の改善を図る治療機器となります。
次回はこのブルーラジカルについて詳しくお話をしていきます。
2025.12.17
歯周病治療について
前回は歯周病を引き起こす歯周病菌と歯石の関係についてお話をしました。歯石が付着していると歯周病菌にとって居心地のいい環境ができて、歯周病菌の増加、歯周病の悪化につながるということでしたね。
なので歯周病治療では歯石とりを行うことで、歯周病菌を減らし、歯周組織の改善を図ることができるのです。歯の表面に付着してから時間の経過した歯石は強固でなかなか除去が難しいことがあります。また、この歯周病治療は盲目的に行うため術者のスキルによって結果に差が出たり、深い部位に付着した歯石はどんなに卓越した術者でもすべてを取りきることは難しいのです。なので、歯周病の治療は回数がかかる、一度歯周病の治療を行っても再度治療が必要になることがあるのはこれが理由です。
そして、更なる歯周病の改善のために、この深い部分に付着した歯石を除去するためには歯周外科処置と呼ばれる方法があります。そうです、歯周病のための外科処置です。現在では歯周病によって失われた歯槽骨を再生させるための処置もあり、重度歯周病の方に対して行うことがあります。ただし、健康状態や外科処置への不安から処置に踏み切れない方もいるのも事実です。
また外科処置まで行わなかった方でも、中には歯周病の治療中またはその後歯が染みるようになったなど苦手な人もいるかと思います。しかし、多くの方が歯周治療後、歯みがきがしやすくなった、出血が減ったなどの効果を感じられていると思います。
一度しっかりと歯周病治療を行った後は、定期的にお口の中を管理していくことで歯茎などの歯周組織が安定します。これがメンテナンスです。歯の土台となっている歯茎の健康を守ることが歯の寿命を延ばし、そして健康寿命も延びるのです。
2025.12.08
【歯周病って??】
このブログを読んでいただいている方の中にも、これまで歯科を受診して歯周病といわれたことのある方がいるかと思います。
歯茎が腫れる、歯がグラグラしてくる・・・。歯周病に対してこのようなイメージも多く、実際に日本人が歯を失う原因の1位は歯周病です。
そんな歯周病の治療で大事になってくるのが感染源の除去になります。その方法は歯周病を引き起こす歯周病菌を減らすことにあるのですが、どのようにして歯周病菌を減らしているかご存じですか?
そう!皆さんが一度はされたことのある歯石とりです。歯石の中は酸素が届きにくい環境にあり歯周病菌はそんな酸素が少ない環境を好むのです。その歯周病菌が歯茎や歯を支えている歯槽骨と呼ばれる骨に対して炎症作用のある物質を放出するため、歯茎が腫れたり、歯がグラグラしたりするのです。
次回はその歯周病治療(歯石除去)についてお話をしていきます。
2023.11.08
光学印象
11月も中旬に入り朝夕も冷えてようやく秋らしい日が出てきました。
さて、当院ではこの度「光学スキャナ」を導入しました。
この光学スキャナ何に使用するかといいますと、詰め物、被せ物を製作するための型採りに使用します。
従来の型採りでは、粘土のようなものをお口の中に入れて固まるまで時間をおいて、というのが一般的な流れで苦手な方も多いかと思います。
一方の光学スキャナでは、お口の中に口腔内カメラを挿入して、お口の中の3Dデータを取ります。そしてこのデータを基にPC上で詰め物・被せ物を設計して、削りだしの機械で歯を製作します。
光学スキャナには次のようなメリットがあります。
①嘔吐はんしゃの軽減ができる
②従来より型採りの時間がかからない
③データの確認がすぐにできる
興味がありましたらぜひお尋ねください。
2023.09.09
子どもの歯並び~機能訓練~
上顎が拡がった後、歯と歯の間の隙間ができたらいよいよ歯並びの改善に入りたいところです。
しかし、歯並びが悪い原因を突き詰めていくと、鼻呼吸が上手ではないことが顎や歯並びの成長を阻害している根本の原因なので、この鼻呼吸の改善をしなければなりません。
そのためには、お口ポカンの改善、つまり口唇閉鎖不全の改善させお口が閉じるようにする、飲み込みが下手っぴな場合には舌の使い方の訓練をして、舌の先が上顎につくように持っていくなどの改善が必要になります。
すぐに準備できるものとして、ガムや風船、吹き戻しを用いて訓練する方法などがあります。
お口がしっかり閉じきれない子は風船を膨らませれなかったり、吹き戻しができなかったりします。
歯科医院では、この口唇圧を検査する器具があり数値化することにより現状がどのくらいのレベルで、訓練によりどう改善したかを評価することができます。
なぜ、このような機能の評価が必要になるかというと歯は外からは口唇圧、内からは舌圧を受けてバランスの取れたところに並ぶからです。
口唇圧・舌圧の片方が強く、片方が弱くという状態になると歯は本来の場所からずれてしまいます。なのでしっかりとした口腔機能の獲得が必要なのです。
2023.09.06
子どもの歯並び~上顎を拡げる③~
拡大装置によって上顎が拡がると、上顎の中央部分、いわゆる硬口蓋と呼ばれる部分が下方にきます。
これは、上顎が横に拡がることで、口蓋にも横に拡がる力がかかり結果下方に移動するのです。
上顎が横に拡がる、つまり幅が拡がることで様々な変化が起こります。
・鼻腔も拡がり鼻呼吸がしやすくなる
・舌が上顎にペタッとつくようになり飲み込みやすくなる
・お口ポカンが改善しやすくなる
・歯と歯の間の隙間ができて歯が並びやすくなる
・上顎の拡大によって下顎の拡大がしやすくなる
つまり、
上顎が拡がる→鼻呼吸の獲得→適切な上顎の成長の獲得→叢生(歯のガタガタ)リスクの改善・歯並び改善の下準備
という流れになるのです。歯並びの改善には、鼻呼吸という「機能」の改善が必要なのです。
2023.09.05
子どもの歯並び~上顎を拡げる②~
今回は上顎を拡げるのに用いる装置についてです。
顎を拡げるための装置を拡大装置といい、上顎用、下顎用があります。そして、どちらも取り外しが可能な床拡大装置、固定式のスケルトンの2つに大別されます。
取り外し式、固定式それぞれにメリットデメリットがあります。
まずは、取り外し式についてです。
<メリット>
・取り外しが可能なのでお口の中を清潔に保ちやすい
・違和感なく食事ができる
・ネジが回しやすい
<デメリット>
・正しくつけないと効果が発揮されない
・管理が悪いと破損してしまう
続いて固定式の装置についてです。
<メリット>
・顎が拡がりやすい
・取り外し式に比較し破損のリスクが少ない
・適応症が広い
<デメリット>
・歯みがきがしにくくなる
・慣れるまで、取り外し式に比較してネジを回しにくい
どちらの装置も長所・短所があります。お口の中の状態、お子様の性格などを考慮して使用する装置を決めるのが重要です。
2023.08.31
子どもの歯並び~上顎を拡げる①~
前回は、狭い上顎は拡げて口呼吸を改善しましょうというお話をしました。
今回は実際にどのようにして上顎を拡げるのかをお話します。
上顎は上顎骨と呼ばれる骨で構成されています。この上顎骨は左右別々の骨が中央で結合しています。この結合部分は骨を作る細胞が活発で横に拡げる力をかけると更に骨を作る働きが活発になります。
この骨を作る働きを利用して上顎を拡げていくのです。
方法としては歯根がしっかりしている奥歯に装置をひっかけて、装置中央にあるネジを回すことで上顎を横に拡げる力が発揮されます。
この装置を拡大装置と呼びます。拡大装置には取り外し式、固定式の2種類があります。
拡大装置は上下それぞれにありますが、まずは上顎から使用していきます。上顎はおよそ2~4か月程度かけて拡げていきます。
この装置による痛みは、我慢できる程度のものでこれまで使えなかったお子様はいません。
歯並びは歯をきれいに並べて終わりではなく、原因である機能的な部分を改善することがとても重要なのです。
2023.08.30
子どもの歯並び~口呼吸について②~
前回は、口呼吸の引き起こす様々な影響についてお話をしました。
今回は口呼吸に対する歯科的なアプローチについてです。
口呼吸をしている子の特徴として、上顎(口蓋)が深く、鼻腔の体積が狭くなっているということをお話ししました。
上顎が深い子は、上顎の横幅、特に前から3番目の左右乳犬歯間が狭くなっていることが多いのが特徴です。
この左右の乳犬歯間の幅が狭いと、前歯が4本並ぶスペースが不足して生えかわりの時期、つまり永久歯萌出に伴いガタガタが出てくることがあります。
また、上顎の成長発育が少ないと、下顎にも影響がでます。具体的には、下顎も成長がが不十分となり下顎前歯もガタガタになります。下顎前歯の方が先に生えかわりが起こるので、その時に歯並びを意識し始める方多いですが、実は口呼吸やいびきなど前歯のガタガタのサインは、早くに出てきます。
ではこの口呼吸の対策、何をしたら良いのかというと、鼻呼吸をしやすい機能作り、つまり上顎を拡げて鼻腔の改善を図ることです。
上顎を拡げると、幅にゆとりがでてくるので歯が並びやすくなります。そのようにすることで歯の重なりを解消していくのです。
2023.08.26
子どもの歯並び~口呼吸について①~
前回、いびきがある子は口呼吸があり、気道が狭くなっていますという話をしました。
では、口呼吸をしていると、いびき以外にどのようなことが起こるのかというと、
・鼻がよくつまる
・口がポカンとあいていることが多い
・猫背になっている
・食事が遅いまたは異常に早い
・食事中にペチャクチャ音を立てる
・中耳炎になりやすい
・目覚めが悪い
・風邪をよくひく
など影響は様々です。では、どのようなアプローチがあるのか?次回は歯科的観点からの対処法についてお話をします。
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