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    2023.09.09

    子どもの歯並び~機能訓練~

    上顎が拡がった後、歯と歯の間の隙間ができたらいよいよ歯並びの改善に入りたいところです。

    しかし、歯並びが悪い原因を突き詰めていくと、鼻呼吸が上手ではないことが顎や歯並びの成長を阻害している根本の原因なので、この鼻呼吸の改善をしなければなりません。

    そのためには、お口ポカンの改善、つまり口唇閉鎖不全の改善させお口が閉じるようにする、飲み込みが下手っぴな場合には舌の使い方の訓練をして、舌の先が上顎につくように持っていくなどの改善が必要になります。

    すぐに準備できるものとして、ガムや風船、吹き戻しを用いて訓練する方法などがあります。

    お口がしっかり閉じきれない子は風船を膨らませれなかったり、吹き戻しができなかったりします。

    歯科医院では、この口唇圧を検査する器具があり数値化することにより現状がどのくらいのレベルで、訓練によりどう改善したかを評価することができます。

    なぜ、このような機能の評価が必要になるかというと歯は外からは口唇圧、内からは舌圧を受けてバランスの取れたところに並ぶからです。

    口唇圧・舌圧の片方が強く、片方が弱くという状態になると歯は本来の場所からずれてしまいます。なのでしっかりとした口腔機能の獲得が必要なのです。

     

     

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    2023.09.06

    子どもの歯並び~上顎を拡げる③~

    拡大装置によって上顎が拡がると、上顎の中央部分、いわゆる硬口蓋と呼ばれる部分が下方にきます。

    これは、上顎が横に拡がることで、口蓋にも横に拡がる力がかかり結果下方に移動するのです。

    上顎が横に拡がる、つまり幅が拡がることで様々な変化が起こります。

    ・鼻腔も拡がり鼻呼吸がしやすくなる

    ・舌が上顎にペタッとつくようになり飲み込みやすくなる

    ・お口ポカンが改善しやすくなる

    ・歯と歯の間の隙間ができて歯が並びやすくなる

    ・上顎の拡大によって下顎の拡大がしやすくなる

     

    つまり、

    上顎が拡がる→鼻呼吸の獲得→適切な上顎の成長の獲得→叢生(歯のガタガタ)リスクの改善・歯並び改善の下準備

    という流れになるのです。歯並びの改善には、鼻呼吸という「機能」の改善が必要なのです。

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    2023.09.05

    子どもの歯並び~上顎を拡げる②~

    今回は上顎を拡げるのに用いる装置についてです。

    顎を拡げるための装置を拡大装置といい、上顎用、下顎用があります。そして、どちらも取り外しが可能な床拡大装置、固定式のスケルトンの2つに大別されます。

    取り外し式、固定式それぞれにメリットデメリットがあります。

    まずは、取り外し式についてです。

    <メリット>

    ・取り外しが可能なのでお口の中を清潔に保ちやすい

    ・違和感なく食事ができる

    ・ネジが回しやすい

    <デメリット>

    ・正しくつけないと効果が発揮されない

    ・管理が悪いと破損してしまう

     

    続いて固定式の装置についてです。

    <メリット>

    ・顎が拡がりやすい

    ・取り外し式に比較し破損のリスクが少ない

    ・適応症が広い

    <デメリット>

    ・歯みがきがしにくくなる

    ・慣れるまで、取り外し式に比較してネジを回しにくい

     

    どちらの装置も長所・短所があります。お口の中の状態、お子様の性格などを考慮して使用する装置を決めるのが重要です。

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