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2020.09.14
むし歯の進行抑制
治療がまだ難しい年齢の場合、積極的な虫歯治療が困難な部位に対して用いられるのが「むし歯の進行抑制剤」です。
成分はフッ化ジアンミン銀で、その主成分は「銀」と「フッ素」です。
大きな特徴として、銀による殺菌抗菌作用、歯磨き粉や歯科でのフッ素塗布剤のフッ素濃度よりも高いフッ素濃度を有しており、細菌の繁殖抑制と歯の再石灰化(修復作用)に優れます。
これが、むし歯の進行抑制効果が高い理由です。次回はむし歯進行抑制剤を用いた後の管理についてお話していきます。
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2020.09.10
保険適応のかぶせ物の種類が増えました!
今まで保険内でかぶせ物、と言ったら銀歯をイメージされる方が多いかと思います。昨今では小臼歯と呼ばれる歯から第一大臼歯と呼ばれる歯に対してCAD/CAM冠と呼ばれるハイブリッドセラミック冠が適応になりました。
そして、9月からは前歯にも適応可能となりました。(諸条件あります。)従来の保険適応のかぶせ物に比較すると色の点で歯に近くなりました。
また、金属を使用していないため、アレルギーの心配もありません。
詳しく知りたい方は一度ご相談ください。
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2020.08.31
治療の中断は危険です
痛みが強い場合、ほとんど場合が炎症によるものです。
炎症を抑え、炎症が起こっている部位に負担がかからないようにすることで一時的な痛みは緩和されます。
ただし、その場合のほとんどは、一時的に炎症が引いているだけで根本的な部分は解決されていないことがほとんどです。
炎症を抑えるためのお薬の効果が切れてくると、また最近の活動が活発化して症状が再発することがあります。無症状で経過した場合でも、症状がないところで細菌は活動していますので徐々に悪化していきます。
歯も歯茎もある程度の免疫(体力)があるため、初期の軽度のむし歯や歯周病の場合には無自覚で病状が進行することがほとんどです。
そのため、自身で自覚できるようになったころには、ある程度病状が進行していたということはあります。
まず大事なことは、ご自身の今のお口の状態を正しく知ること、症状がある場合にはきちんと治療を完結させることが重要です。
治療中は外からの影響を受けやすい状態で、一度悪くなるとさらに治療期間がかかります。
お口は健康の入り口といわれるように、まずは食への不安を無くすことが健康への第一歩ではないでしょうか。私たちはそのお手伝いができるように日々研鑽を積んでまいります。
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2020.08.25
麻酔による咬傷
麻酔をすると麻酔をした部分だけでなく広い範囲に効きます。例えば、下の奥歯のむし歯治療で麻酔を使用した際には舌や頬、下唇まで麻酔が効いてきます。
麻酔に慣れている子供、しっかりと自己管理ができる年齢であれば問題はありません。
反対に低年齢や麻酔が初めてのケースでは、麻酔によるしびれが気になり手で触ったり、噛んで感覚を確かめたりすることがあります。
一度噛んでしまうと、噛んだところが腫れて、さらに気になってまた噛んでしまったりを繰り返すことがあります。
個人差はありますが、麻酔はおよそ2~3時間ほど効きます。そのため、麻酔が効いている間はおやつや、お食事など「噛む」可能性が高い動作は出来ないため、予約時間・お食事の時間の調整をしておくと唇をかむリスクを下げられます。
そのため初めて虫歯治療を開始する際には、少し余裕をもって治療をされることをおすすめします。
分からないことがありましたらどうぞお尋ねください。
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2020.08.18
むし歯治療は治療前も治療後も大事!
むし歯治療が終わって一安心。実際に虫歯治療を行うことによりそれ以上のむし歯の進行、歯の崩壊を抑えられます。
しかし、むし歯治療した部分は、詰め物と歯の部分に境目ができるため、より一層のケアが重要です。
なぜなら、その境目の部分からまたむし歯が再発する可能性があるためです。
治療後はその部分が適切にケアできているか?お口の中できちんと機能しているか?というのをチェックしなければなりません。
治療した箇所が再治療にならないよう、治療直後の状態を長く維持・管理できるようにしていくこともメンテナンスの大切な役割です。
特に小さなお子様の場合には、まだ自分で管理していくことが困難で、変化に気づきにくかったり、伝えにくかったり、ということがあるためメンテナンスの果たす役割というのは大きなものがあります。
きちんとメンテナンスに通って、80歳になっても20本の歯を残せるように一緒に頑張りましょう!!(8020運動)
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2020.08.17
大臼歯のむし歯に注意!
6才頃に生えてくる第一大臼歯、12才頃に生えてくる第二大臼歯。子どもの歯が抜けて生えてくるわけではないので生え始めに気付きにくいという特徴があります。
生えてきたばかりの歯は、
- 歯の結晶構造が未成熟であること
- 生えはじめに気付きにくい
- 歯ブラシが当たりにくい
- 唾液が届きにくい
という特徴から、とてもむし歯のリスクが高い歯になります。
第二大臼歯が生える時期は、12~14才頃で親の仕上げ磨きから離れていること、思春期を迎えることからややお口の中についての関心が薄れる時期にもなります。
この生えてくるときのサインを見逃さないことが非常に重要で、普段からお口の中の変化をみていくことと、適切な予防処置を行うことでむし歯は予防できます。
お口の中の変化についてよく知っておくことも予防の第一歩です!
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2020.08.12
急な歯の痛みにご注意を!
ふとした時に、急に歯が痛み出したことはありませんか?もし今までも歯が時々痛くなったり、痛くなくなったり繰り返していませんか?
歯も歯茎も悪くなった直後には痛みが出ますが、時間が経つと徐々に痛みが引いてくることがあります。
お口の中における痛みは主に、「炎症」によるものです。炎症は活動が活発で痛みを伴う「急性期」と活動が鈍く症状が落ち着いている「慢性期」に分けられます。
症状にもよりますが、「急性期」の場合、鎮痛剤や麻酔が効きにくいことがあります。
急な痛みが出る前に、日ごろから検診をすることと、何かおかしいな?と感じたら早めに受診することをおすすめします。
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2020.08.11
「量」より「食べ方」が大事
甘い物を控えているのに、むし歯になってしまう。それは、甘い物の「量」ではなく「食べ方」に問題がある可能性があります。
飲食後、お口の中では、むし歯菌により作り出される「酸」によって歯の表面が溶けだし、その後、時間をかけて唾液が歯を元に戻そうと働きます。
この時、歯を溶かす状態が長引くと歯を元に戻そうとする力が追い付かずむし歯になってしまいます。
この際に問題となるのが、甘い物の「量」ではなく、食べる「頻度や時間」が問題となります。
常に甘いものがお口の中にあると、唾液が歯を元に戻そうとする時間が取れません。
常にお口中に飴が入っていたり、ジュースを飲み続けるとむし歯のリスクが高くなるのはそのためです。
スポーツドリンクなども砂糖が入っているので注意が必要です。
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2020.08.08
初期むし歯の再石灰化
お口の中は常に唾液で満たされています。この唾液に様々な働きがあることをご存じでしたか?
唾液の中には、食後に酸性になったお口の中を中性に戻す成分、お口の保湿・潤滑成分、歯を強くする(溶けた部分を元に戻す)成分、食べ物の消化成分、抗菌成分など様々な成分が存在します。
歯は常に外から刺激をうけ、ダメージを負っていますがそれを唾液の中のリンやカルシウムが補修することで歯は健康状態を保っています。ダラダラ食いなど食習慣の乱れがあると、この修復機能が追い付かずむし歯になってしまいます。
また、お口がポカンと開いている場合もお口の中が乾燥してしまい唾液が少なくなってしまいます。そうすると歯の修復機能が働かずにむし歯になりやすくなってしまいます。
お口の中で重要な機能を果たしている唾液。実はこんなすごい機能があったんですね!
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2020.08.07
どうやってむし歯はできるの?
お口の中には、たくさんの細菌がいます。口腔内常在菌といって常にお口の中にいる菌です。むし歯菌や歯周病菌もその一つです。
ブラッシング等の口腔ケア習慣でこれらの菌を減らしたり、活性化を抑えたりすることはできますが、完全に0にすることはできません。なので、常日頃からブラッシングや定期的なケアが必要になってくるのです。
むし歯の発生には、ブラッシング以外にも、「食事」や「時間」といった因子が関係しています。
細菌は食べ物の中の「糖」を好み、糖を取り込んだ後、歯を溶かす「酸」を産生します。この「酸」がお口の中で増えるとお口の中が酸性状態となり歯が溶けやすい環境になってしまいます。これが「脱灰」、むし歯の始まりです。
そして、「時間」の因子とは、時間を決めずにダラダラ食いをしてしまうとお口の中が常に酸性状態になってしまいます。お口の中の唾液にはこの酸性状態を中性化する働きがありますが、お口の中を中性化するまで時間がかかってしまいます。
食べた後はお口の中が中性化するための時間が必要となります。
現在、新型コロナウイルス感染症により、外出を控えられている中、どうしても食事や間食のバランスが崩れてしまい、むし歯ができてしまったお子様が多いようです。
ハミガキと一緒に正しい食事習慣を身に付けることがセルフケアの第一歩です!
むし歯について
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