小児歯科

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    2020.08.25

    麻酔による咬傷

    麻酔後の咬傷

    麻酔をすると麻酔をした部分だけでなく広い範囲に効きます。例えば、下の奥歯のむし歯治療で麻酔を使用した際には舌や頬、下唇まで麻酔が効いてきます。

    麻酔に慣れている子供、しっかりと自己管理ができる年齢であれば問題はありません。

    反対に低年齢や麻酔が初めてのケースでは、麻酔によるしびれが気になり手で触ったり、噛んで感覚を確かめたりすることがあります。

    一度噛んでしまうと、噛んだところが腫れて、さらに気になってまた噛んでしまったりを繰り返すことがあります。

    個人差はありますが、麻酔はおよそ2~3時間ほど効きます。そのため、麻酔が効いている間はおやつや、お食事など「噛む」可能性が高い動作は出来ないため、予約時間・お食事の時間の調整をしておくと唇をかむリスクを下げられます。

    そのため初めて虫歯治療を開始する際には、少し余裕をもって治療をされることをおすすめします。

    分からないことがありましたらどうぞお尋ねください。

     

     

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    2020.08.22

    鼻呼吸から始める歯並び予防

    正しい鼻呼吸

    お子様のお口が「ポカン」とあいていることはありませんか?お口で呼吸をしていると適度な口唇の緊張が失われてしまうこと、鼻腔が拡がらず上顎に適度な力がかからないなどの弊害が出てきます。

    そうなると、歯並びや顎の成長に様々な影響を与えてしまいます。

    具体的には、顎の成長量が不足して、歯並びが狭くなり窮屈になってしまうことです。

    鼻づまりがある場合には、そこから改善することで将来の歯並び予防につながります。

    言葉が分かるようになる3才頃からは、お子様のお口「ポカン」を見つけたら親子で改善に向けてアプローチすることが大切ですね。

     

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    2020.08.18

    むし歯治療は治療前も治療後も大事!

    むし歯治療が終わって一安心。実際に虫歯治療を行うことによりそれ以上のむし歯の進行、歯の崩壊を抑えられます。

    しかし、むし歯治療した部分は、詰め物と歯の部分に境目ができるため、より一層のケアが重要です。

    なぜなら、その境目の部分からまたむし歯が再発する可能性があるためです。

    治療後はその部分が適切にケアできているか?お口の中できちんと機能しているか?というのをチェックしなければなりません。

    治療した箇所が再治療にならないよう、治療直後の状態を長く維持・管理できるようにしていくこともメンテナンスの大切な役割です。

    特に小さなお子様の場合には、まだ自分で管理していくことが困難で、変化に気づきにくかったり、伝えにくかったり、ということがあるためメンテナンスの果たす役割というのは大きなものがあります。

    きちんとメンテナンスに通って、80歳になっても20本の歯を残せるように一緒に頑張りましょう!!(8020運動)

    8020運動

     

     

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    2020.08.17

    大臼歯のむし歯に注意!

    大臼歯

    6才頃に生えてくる第一大臼歯、12才頃に生えてくる第二大臼歯。子どもの歯が抜けて生えてくるわけではないので生え始めに気付きにくいという特徴があります。

    生えてきたばかりの歯は、

    • 歯の結晶構造が未成熟であること
    • 生えはじめに気付きにくい
    • 歯ブラシが当たりにくい
    • 唾液が届きにくい

    という特徴から、とてもむし歯のリスクが高い歯になります。

    第二大臼歯が生える時期は、12~14才頃で親の仕上げ磨きから離れていること、思春期を迎えることからややお口の中についての関心が薄れる時期にもなります。

    この生えてくるときのサインを見逃さないことが非常に重要で、普段からお口の中の変化をみていくことと、適切な予防処置を行うことでむし歯は予防できます。

    お口の中の変化についてよく知っておくことも予防の第一歩です!

     

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    2020.08.11

    「量」より「食べ方」が大事

    甘い物を控えているのに、むし歯になってしまう。それは、甘い物の「量」ではなく「食べ方」に問題がある可能性があります。

    飲食後、お口の中では、むし歯菌により作り出される「酸」によって歯の表面が溶けだし、その後、時間をかけて唾液が歯を元に戻そうと働きます。

    この時、歯を溶かす状態が長引くと歯を元に戻そうとする力が追い付かずむし歯になってしまいます。

    この際に問題となるのが、甘い物の「量」ではなく、食べる「頻度や時間」が問題となります。

    常に甘いものがお口の中にあると、唾液が歯を元に戻そうとする時間が取れません。

    常にお口中に飴が入っていたり、ジュースを飲み続けるとむし歯のリスクが高くなるのはそのためです。

    スポーツドリンクなども砂糖が入っているので注意が必要です。

     

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    2020.08.08

    初期むし歯の再石灰化

    ステファンカーブ

    お口の中は常に唾液で満たされています。この唾液に様々な働きがあることをご存じでしたか?

    唾液の中には、食後に酸性になったお口の中を中性に戻す成分、お口の保湿・潤滑成分、歯を強くする(溶けた部分を元に戻す)成分、食べ物の消化成分、抗菌成分など様々な成分が存在します。

    歯は常に外から刺激をうけ、ダメージを負っていますがそれを唾液の中のリンやカルシウムが補修することで歯は健康状態を保っています。ダラダラ食いなど食習慣の乱れがあると、この修復機能が追い付かずむし歯になってしまいます。

    また、お口がポカンと開いている場合もお口の中が乾燥してしまい唾液が少なくなってしまいます。そうすると歯の修復機能が働かずにむし歯になりやすくなってしまいます。

    お口の中で重要な機能を果たしている唾液。実はこんなすごい機能があったんですね!

     

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    2020.08.07

    どうやってむし歯はできるの?

    お口の中には、たくさんの細菌がいます。口腔内常在菌といって常にお口の中にいる菌です。むし歯菌や歯周病菌もその一つです。

    ブラッシング等の口腔ケア習慣でこれらの菌を減らしたり、活性化を抑えたりすることはできますが、完全に0にすることはできません。なので、常日頃からブラッシングや定期的なケアが必要になってくるのです。

    むし歯の発生には、ブラッシング以外にも、「食事」や「時間」といった因子が関係しています。

    細菌は食べ物の中の「糖」を好み、糖を取り込んだ後、歯を溶かす「酸」を産生します。この「酸」がお口の中で増えるとお口の中が酸性状態となり歯が溶けやすい環境になってしまいます。これが「脱灰」、むし歯の始まりです。

    そして、「時間」の因子とは、時間を決めずにダラダラ食いをしてしまうとお口の中が常に酸性状態になってしまいます。お口の中の唾液にはこの酸性状態を中性化する働きがありますが、お口の中を中性化するまで時間がかかってしまいます。

    食べた後はお口の中が中性化するための時間が必要となります。

    現在、新型コロナウイルス感染症により、外出を控えられている中、どうしても食事や間食のバランスが崩れてしまい、むし歯ができてしまったお子様が多いようです。

    ハミガキと一緒に正しい食事習慣を身に付けることがセルフケアの第一歩です!

     

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    2020.07.21

    受け口の治療

    受け口のことを専門的には反対咬合と呼びます。反対咬合には①「下顎の位置的なずれによるもの」、②「歯の位置のずれによるもの」、③「下顎骨の過成長もしくは上顎の劣成長によるもの」のいずれかが原因です。

     

    ①の場合は、下顎を正しい位置に誘導するための装置を用いて、下顎を後方に動かしていきます。治療は言葉が分かり指示が通る年齢・月齢である3歳頃から行うことができます。

     

    ②の場合には、矯正装置を用いて歯を正しい位置に戻し、噛み合わせの改善を図ります。多くの場合は被蓋関係といい、歯の重なりに問題があるケースがほとんどなので、歯並び全体の治療を通じて改善を図ります。

     

    ③の場合は成長発育の段階によってアプローチが異なります。成長期をまだ迎えていない場合には、成長の少ない上顎骨の成長を補助するためのトレーニングを行い上下ともに顎骨の位置関係が正しくなるように誘導していきます。

    反対に、成長期が過ぎている場合には、全体の改善をするためには外科的に位置の修正を行わなければなりません。

     

    受け口は多くの場合、幼少期の習癖から来ることが多いため、早めの治療が推奨されます。

     

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    2020.07.20

    上の前歯が開いている!

    6才頃から歯がだんだん生えかわってきます。上の前歯が生えかわると、歯と歯の間に隙間ができるいわゆる「すきっぱ」という状態になることがあります。もともと上の前歯は少し横に拡がるように生えてくるため、生えた直後に隙間ができることがあります。

     

    出来た隙間は、前から3番目の犬歯という歯が生えてくるときに、少しずつ横に力をかけながら生えてくるため、時間経過とともに隙間が閉じてくることがあります。

     

    それでも開きが大きいと戻りが弱いときがあります。それは上唇小帯と呼ばれる上唇から伸びているヒダに引っ張られているためです。このヒダが伸びすぎていると前歯が閉じるのを邪魔することがあります。

     

    そのため、生えかわった際に、この上唇小帯が伸びている場合にはその位置を修正するための処置が必要になることがあります。

     

    処置は麻酔後レーザーを用いて行うため、30分ほどで終わり、処置後の出血もほとんどありません。

     

    必ず必要な処置ではありませんが、歯並び予防のためには大切な処置になります。気になる方はご相談ください。

     

     

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    2020.07.18

    歯と顎の成長発育

    歯がある程度生えてくると、隙間が無かったり、反対に隙間が大きかったり、歯が内側に入り込んでいたり、歯並び大丈夫かな?っと心配になることがあると思います。

     

    また、学校や園の検診時にかみ合わせにチェックが入り心配される方もいるかと思います。

     

    歯は生後6か月ごろに下の前歯から生えはじめます。そして2歳半から3歳頃までに乳歯はすべて生えそろいかみ合わせが完成します。

     

    この際に歯が並ぶ顎の成長発育が不十分だと歯並びが窮屈になってしまいます。小さなお子様の場合、鼻の通りが悪くなりやすく、そのためお口で呼吸をしていることもしばしばです。

     

    お口がポカンと開いていることありませんか?

     

    お口がポカンと開いていると、お口の周りの筋肉が正しく機能せずに、筋肉が付着している顎の骨に正しい力が伝わりません。そのためお口が開いている子、閉じている子で成長に差が出てきます。

     

    何気ない癖ですが、お口、歯並びの成長には大きな影響を与えています。

     

    もし、お口がポカンと開いているのを見つけたら、親子でお口が閉じるように取り組んでいくことも歯並び予防の第一歩になりますので実践してみてください(^▽^)/